『自由丁』

読書したり、自分と向き合ったり、悩んだり、
一年後の自分に手紙を書いたりできる場所。

 6月のある日、蔵前4丁目をぶらぶら歩いていたら、お店のガラス窓に面白いメッセージが書いてあるのを見つけ、思わず立ち止まってしまいました。それが、『自由丁』との出逢いです。新型コロナウイルスの影響でお店は当面の間お休みとのことで、後日訪ねてみることにしました。

 さて、そのメッセージとは「未来の私へ、元気にしてますか? ~例えばこんなふうに、未来に、自分に、ちょっと想いを馳せてみる。そんな時間が日々の隙間にある生活、いかがでしょう?~ 自由丁」というもの。

 例えば、「一年後の自分へ手紙を書く」場合、レターセットを購入し、自分に宛てた手紙を書いたら、それを預かってもらう。すると、一年後に指定の場所に郵送されるというサービスです。一年というスパンは短いようで、けっこう長いもの。忘れている人も多いらしく、自分宛ての手紙が届いて驚くそう。「一年前はこんなことを考えていたんだ!?」とか、「当時の気持ちを思い出させてくれる」とか、そういうお客さんの反応も、この仕事の面白さだとオーナーの小山将平さんは語ります。
 お店自体は、昨年8月にオープンしたのですが、もともと2年以上前からWEB上で『TOMOSHIBI POST』というサービスを始めていて、メールや手紙を送った実績は6,000件以上にも上るとのこと。もちろん、メールや手紙の中身は本人にしか見られないようになっていますが、本人の了承を得て、イベントなどで匿名公開することもあり、同じような体験をした人の共感を得たり、思わずウルっと来たりする人もいるようです。

 そんなサービスを始めたきっかけは、小山さん自身のメモの数々。悩んだり、落ち込んだりした時に、過去に自分が書いたメモを読み返してみて、ハッとしたり、勇気づけられたりしたことが原点なんだそうです。このサービスを始めた時も、自分に宛てた手紙を書く人に「前向きになってほしい」との想いから、コンセプトを「未来を照らそう」にしたとのこと。

リニューアルした「一年後の自分に書くお手紙」セット(左)、訪れた方々が描かれたもの(右)

 過去は変えられなくても、未来は変えられる。―― そう、一年後というのは「変えていける未来」なんですね。ちなみに小山さんのお名前「将平」は、「平和に導く将軍のようになってほしい」との願いを込めてお母様が名付けたそうです。お母様の願いは少しずつ叶いつつあるのかもしれません。

<自由丁 -過ごし方->
・一年後の自分に手紙を書く 1,600円
・読書、休憩、仕事、悩む、考える(最大3時間) 1,200円
 1時間のみご利用の場合は、800円
 3時間以降は、500円/1時間
・つながる本棚 500円
※お出しする飲み物は上記の料金に含まれています。
※料金は全て税別です。

 

自由丁(JIYUCHO)

 住所: 〒111-0051 東京都台東区蔵前4-11-2
    [アクセス]都営浅草線「蔵前駅」より徒歩3分
 営業時間:水・木・金 12:00~19:00
      土・日・祝 11:00~20:00
 定休日:月・火
 ※営業時間や定休日は変更になる可能性がありますので、お店にお問い合わせください
 instagram:@jiyucho.tokyo
 Facebook:@jiyucho.tokyo
 URL:https://jiyucho.tokyo/

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