『麵屋 上々』

鴨が葱を背負って蔵前にやって来た。――
また1軒、らーめんの名店誕生。

 2020年6月17日、国際通り沿いの蔵前3丁目に『麺屋 上々』がオープンしました。店頭に「鴨と魚」との貼り紙を掲げているように、鴨と煮干しから出汁を取っているのが特徴です。

 オーナーの福山健さんは、両国の中華料理店で2年半、シンガポールのイタリアンで6年間、そして本郷『麺屋 ねむ瑠』や錦糸町『真鯛らーめん 麺魚』など、有名店で7年間修行した経験があります。

 そうした経験を活かしつつ、人とは違った個性を追求する中で行き着いたのが、「鴨と魚」とのこと。開店当初は、煮干しの香りが強い出汁だったのですが、常連のお客様から「もっと鴨を満喫したい」との要望を受けて、煮干しを抑え気味にし、鴨の脂の旨味を前面に出した出汁に改良したのでした。

 日本人に馴染みの鴨を使った料理と言えば「鴨南蛮」がありますが、常連さんからは「鴨南蛮の中華版みたいで、上品な味」と高く評価されるようになったのです。

鴨塩特製

 筆者もさっそく「鴨塩特製」を試食させていただきました。白い浅めの上品な器に、鴨胸肉のチャーシューと海苔が花びらのように盛り付けられ、手前に味玉とメンマと小松菜、そして中央に葱となるとが鎮座するオールスターキャストです。

 まずはスープを一口。口の中に、鴨の脂と煮干しの旨味が広がり、絶妙なハーモニーを奏でます。続いて中細ストレート麺を食すと、適度にスープが絡んだ弾力のある食感。鴨胸肉のチャーシューも柔らかく、クセのない味わいです。声を掛けるといただける柚子胡椒や、卓上の調味料“山椒ピュアオリーブオイル”、ローリエが入った“穀物酢”を加えても更に楽しめます。心地よい余韻がいつまでも続くバランスの取れた美味しさには「全麺口福」でした。

鴨湯塩味セット

 ちなみに店長の和波凛さんは、オーナーの福山さんとは古くからの友人だそう。日本人の母とアメリカ人の父を持つ和波さんは、大学までは日本で教育を受け、その後は外資系企業でコンサルタントなどを経験。今年の2月にアメリカから帰国し、福山さんと共に開店の準備を進めて来たそうです。

 店名の『上々』には、徐々に上がって行くという上昇志向の意味が込められています。さらなる高みを目指して、これからも福山さんと和波さんの二人三脚は長く続いて行きそうです。蔵前にまた1軒、たくさんの方に味わって欲しい名店が誕生しました。

 

麺屋 上々

 住所: 〒111-0041 東京都台東区蔵前3-17-3 SIビル1F
    [アクセス]都営大江戸線「蔵前駅」より徒歩2分
 電話: 03-6479-3240
 営業時間:11:30~14:30/17:30~21:00(LO:20:30)(スープがなくなり次第終了)
 定休日:水曜日
 ※営業時間や定休日は変更になる可能性がありますので、お店にお問い合わせください
 instagram:@menya_joujou
 Twitter:@menya_joujou

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